【映画紹介】大戦中に作った傑作戦争娯楽映画『サハラ戦車隊』(1943)
『サハラ戦車隊』(さはらせんしゃたい、原題: Sahara)は1943年の戦争映画。監督はゾルタン・コルダ。
出演はハンフリー・ボガート。
白黒映画。
この映画は第二次世界大戦の真っ最中に制作された映画と思えないほどの娯楽作品だ。
ストーリーは、
1942年の北アフリカ戦線。ロンメルが指揮するドイツ軍の大攻勢にアメリカ軍は全軍撤退。
そんななかM3中戦車「ルル・ベル」号はエンジンの故障により落伍してしまう。
途中、撤退から取り残された6名の敗残兵を拾い、追撃してくるドイツ軍装甲部隊から逃げまくる。
水不足に苦しみながら、やっとの思いで「ルル・ベル」は井戸がある廃墟の村に到着。
しかしその井戸はほとんど枯れておりバケツ一杯の水を溜め込むのに一晩かかってしまうほどだ。
そこへドイツ軍装甲部隊が到着。さっそく廃墟の村を包囲してしまう。
普通は絶体絶命だが、悪知恵の働く主人公たちは、あの手この手を使って圧倒的戦力のドイツ軍部隊を翻弄してゆく。
といったお話。
まだドイツと戦争中だったのにこんな娯楽作品を作るとは、大したものです。
大迫力の戦闘シーンこそありませんが、そこそこ笑えるシーンもあり、楽しい作りの娯楽作品に仕上がっています。
ちなみにスティーヴン・スピルバーグが監督した1979年のコメディ映画『1941』では、本作へのオマージュとして「ルル・ベル」号と名づけられたM3中戦車が登場した。