古いアニメ映画のおすすめは? 太陽の王子 ホルスの大冒険(1968)
じめじめした梅雨が続いていますね。
みなさまいかがお過ごしでしょうか?
さて今回は雨で外出するのもうっとうしいから今日はアニメでも見るか、という人へのおすすめアニメ映画。
たまには昔の映画を見て映像の勉強をするのもいいでしょう。
紹介する映画は全部で三本。
まずは『太陽の王子ホルスの大冒険』
古典アニメのおすすめです。
世界に通用する日本のアニメはここから始まりました。
当時のアニメーションの巨人であったディズニーとは画面の構成や物語の深み、キャラクター造形の複雑さが明らかに違います。
そしてなんたってスタッフがすごい!
以下敬称略。
監督はのちにTVアニメの『アルプスの少女ハイジ』や『母をたずねて三千里』を監督した高畑勲。
ダイナミックな動きで有名な作画監督・大塚康生。
さらには若き日の宮崎駿。のちに『未来少年コナン』『ルパン三世 カリオストロの城』『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』『千と千尋の神隠し』などの監督を務めているのは皆さんも知っているだろう。
『アルプスの少女ハイジ』では作画監督・キャラクターデザインとして参加した小田部羊一。
小田部は高畑の発案による「キャラクターデザイン」という職名を公式に名乗った日本のアニメーションでは最初の人物だそうな。
そしてのちの小田部夫人の奥山玲子。
2019年度上半期放送のNHK連続テレビ小説『なつぞら』のヒロイン奥原なつは彼女がモデル。
などなど全員を紹介しきれない若い逸材たちが東映動画で青春の日々を送りながら創りあげた傑作だ。
公開は1968年。
大塚康生によると、興行成績は「それまでの長編漫画の最低を記録」したという。
しかしこの作品は偉大である。
なぜなら当時のアニメ映画の定番であったディズニー映画的舞台構図や人物描写からの脱却を果たし、さらにはヤングアダルト向けアニメの先駆となっているからだ。
これが日本のアニメが脱ディズニーをなしとげた最初の一歩だったのだ。
この作品があったから今の日本のアニメがあるのだと断言してもよい。
私らアニメおやじの世代としては業界的基礎教養だった作品なのでした。
ぜひ観てください。つーか観て。古典アニメのおすすめです。
あ、三本紹介すると言いながら熱くなりすぎて長く語りすぎた。
残りの二本は後日。すいません。