声優の存在を意識したのは? 納谷悟朗
まだ田舎の学生でアニメ業界に入ろうだなんてこれっぼっちも思っていなかったころのこと、当時のアニメおやじよりアニメに詳しかった友人がこう言った、
「なあ、銭形警部と沖田艦長って同じ人の声なの知ってた?」
「はあっ?」
当時のワシは一人の声優が色々な役を演じているなどとは全く思ってもいなかったのだ。当然誰が声をやっているかなど気にもとめていなかった。
ちなみに銭形警部はルパン三世、沖田艦長は宇宙戦艦ヤマトの登場人物だ。当然キャラの性格などは全くと言っていいほど異なっている。
その二人の声が同一人物だと?
「なんだ知らなかったのか?」
「ああ、ちょっと待て」
ワシはうろたえながら頭の中でルパンとヤマトを再生してみた。
するとどうだろう、なんと全く同じ声ではないか!
2人のキャラの声が頭の中でリンクしたその瞬間に、ワシは声優という存在を確かに知ったのだ。
声優すげー!
それからはアニメやテレビで放送される映画の吹き替えに耳を傾け、ノートに名前を書きつけるなど、どっぷりとオタクの道へと進んでいったのさ。
納谷悟朗は洋画ではクラーク・ゲーブル、チャールトン・ヘストンなどの吹き替えを担当していた。
今思い返してもいい声していたなあ。
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