映像における画面の左右 戦争映画編
映像を演出する場合に画面の右と左は注意が必要だ。
通常、登場人物が自宅からどこかに出かける時は画面の右側から左へと移動することが多い。
主人公が学校や会社に行く場合だ。
そして登場人物が帰ってくる時は逆に左側から右への移動となる。
これは舞台の上下(かみしも)から来ているということである。
ただしアニメや映画を厳密に100%そうにはなっていない。
そういうことが多いという事である。
ところが戦争映画になると画面の右と左には厳密なルールが存在する。

第二次世界大戦を例に取ると連合軍は画面の左側から右へとドイツに対して進行する。
『プライベート・ライアン』や『遠すぎた橋』などを思い浮かべていただきたい。
ソビエト軍がドイツに進行する『ヨーロッパの開放』などの場合は逆に画面の右側から進軍するのである。
これはなぜかと言うと世界地図のせいである。
北を上にした世界地図で互いの置かれた場所を表したためである。

では日本はどうだろうか。
ハワイを奇襲した『トラ・トラ・トラ』では左側から右へと進軍し。
日露戦争の『二百三高地』では右から左へと攻撃する。
史実の二百三高地は北から南を攻めているのだが、それでは画面の構成が難しいのでロシアが日本に対して左側という地理的印象を優先したのだろう。
戦争映画を注意して観るとだいたいこの地理的関係で左右が成立しているのだ。
何? ボクの観た映画ではそうなっていなかった?
何事も例外はあるのだよ。
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