流れ星の思い出

2021年5月28日 オフ 投稿者: animeoyagi

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【キャンデト茶】

 北海道に住んでいた中学の頃、1971年8月12日の火星大接近などでクラスの男子の間に天文ブームが起きた。

 自分は天文に興味はあったのだが天体望遠鏡は価格が高くて小遣いでは手が出ず、雑誌を読んで我慢していたのだ。

 そんなおりクラスの男子が翌年のジャコビニ大流星雨の話題で盛り上がっていたときのことである。

 実は流れ星を見たことがないと告白すると、天文ファンの阿部君がそんなのいつでも見れると言い出した。

「え、ホント?」

 阿部君が言うにはわりとよくある現象なのだそうだ。

 それならぜひ見たい。

 そこでもう一人の天文ファンの中村くんの家に夜になったら集合して、近くの丘で流星を観察しようということになった。

 薄暗くなる頃に集まり小高い丘の草むらにゴザを敷き、三人で横になり夜空を見上げた。

 ワクワクしながら待ち構えていると阿部君と中村君は次々と歓声をあげた。

「あ、流れた!」

「こっちもだ!」

「えっ、どこどこ?」

「こっちこっち」

 教えられた方向を見るとすでに流れ去ったあとで、そのなごりすら見ることが出来ない。

 こうして小一時間夜空を見上げたが私はひとつも見ることが出来なった。

 実は自分は近視で乱視なのでクリアな夜空を見ることが辛いのだ。

 あれから50年近く経ったが未だに流れ星を見たことがない。

 実に残念なことである。

 UFOなら2回見ているのだが。

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